合戸孝二「執念 覚悟に潜む狂気」
合戸孝二「執念 覚悟に潜む狂気」は、全日本選手権4回優勝、56歳にしていまだ日本を代表するボディビルダーの半生記。
執念とは「ある一つの事を深く思い続ける心、執着して動かない心」という意味から名付けらたそうで、タイトル通りボディビルに対する情熱と命がけのトレーニングについての36年を本人自らが振り返っています。
本自体は約200ページと薄くて一気に読めるものですが、読んでいくうちにグッタリ・・・。
普段行っているジムでのトレーニングよりも疲れました。
それは、合戸選手のトレーニングへの世界観や熱すぎる思いがページをめくるたびに伝わり続け1ページが最大重量の1レップを挙げているかのように、疲労が蓄積されていき自分のトレーニングに対する意識の甘さを感じて、読むのが辛くなっていきます。
・・・・そこまでやらなきゃダメなのか?
凄いという感想を通り越し、負けず嫌いと頑固さと信念の強さに引き込まれていきます。
トレーニング自体が、いま私が行っている真逆のことばかり
徹底した重量へのこだわり、ボディビルに対する熱い情熱。
命がけのトレーニング。
過去には365日休みなく、8時間に及ぶダブルスプリットを4年間毎日、行っていたそうで
いい汗かいた・・・気持ちいい・・・健康の為なんてとんでもない。
軽重量でケガを恐れている私とは全く真逆のトレーニング方法に考え方に
すべてを否定されますが、あの身体と精神力、そして結果に反論の余地は当然ですがありません。
一切ぶれる事の無い強い芯は、まさに「執念」
二十歳から始めたトレーニング、きっかけは不純なものから、ブルースリーやダイナマイトキッドへのあこがれ、元々太りづらい体質ながらウエストも太く、ボディビルの素質はないと本人が語っています。
「ただトレーニングに対する集中力や努力を惜しまないところ、粘り強さは恵まれていた」のではないかというのですが、
「俺はそこに障害や困難があると余計に燃えるタイプだ。いつもより気合が入ってしまう」
引用:執念 覚悟に潜む狂気
これは著者が275kgのデッドリフトでぎっくり腰を発症し医者にトレーニングを止められた時の言葉。
10レップの予定で行っていた、7レップ目で腰に衝撃が走り痛めたのだが、7レップを無駄にしないよう構わず残り3レップを行ったという。
これも理解できませんが・・・
この本は、こんなことの繰り返しです。
困難があれば楽をしたい、回避したいと思う
全く正反対の私には理解できないし、凄いという事を通り越し見習う気にすらならない
でも合戸選手は違うということが、ヒシヒシと伝わる・・・
これは上辺だけの綺麗ごとではなく事実だったということが、見ていたわけでもないのに本当にこんな人がいるのだと・・・。
他にも
左目失明の話
減量中に暴食してしまったサバ味噌の話
自分のジム以外ではトレーニングを一切行わないという信念。
過剰な筋発達による神経障害・・・からの復活と
まさに「覚悟に潜む狂気」
そんな合戸選手いわく死ねまでボディビルダーは止めないし
ボディビルをやめる時は死ぬ時だという。
シニアに転向する気もないが、仮に転向したとしても、トレーニングや身体の仕上がりは全日本選手権以上の高みを目指すという。
今年2018年の全日本も出場を目指し
会場にいる誰もをあっと言わせるカラダで出場することが目標
引用:執念 覚悟に潜む狂気
今後も注目していきたいし、一度生で見たい。
最後に
トレーニングをしてない人でも、今何か壁に当たって悩んでいるという方は
ぜひ最後の後書きだけでも読んでほしい・・・。
きっと、また頑張ろうという気にさせてくれます。
私もトレーニング方法や考え方が今は違いますが、もっとトレーニングしたくなりました。
やる気のない日でも、合戸選手の事を思い浮かべるだけでサボってる場合じゃないと喝が入ります。
合戸選手のトレーニング方法についてもバズーカ―こと岡田隆准教授が狂気じみたトレーニングを自ら体験し解説していますので、こちらも参考になるでしょう。
それでは、また。頑張っていきましょう。
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