筋トレ初心者第一の壁。プラトー(停滞期)からの脱出方法
筋トレを始めて、初回から数回は激しい筋肉痛との闘いがあり、そこでしっかり筋肉に栄養と休養を与える事で次回以降のトレーニングの重量は日増しに伸びていく様になりますが、それが3か月、半年と経過すると実感するのが停滞期(プラトー)です。
このプラトーを乗り越えていくことで、また更なる成長を見込めるようになります。
筋トレは経験を積むほど成長の曲線が、ゆるやかになっていき日々プラトーとの闘いが常になっていきます。
初心者の方の場合には、あまり細かい事は気にせずトレーニングに打ち込んでいけば良いという考え方もありますがそれでもいずれ筋トレのメニューや頻度、重量の設定、サプリメントや食事の管理、睡眠、など
しっかり厳守しても中々思うような成長はなくなり、色々試しても結果がついてこなくなる時がやってきます。
今回はプラトーに陥り、脱出する方法するための方法を筋トレ初心者のためにまとめていきますので、参考にしていただければと思います。
プラトー(停滞期)とは
Plateau
英語。高原・大地を意味する言葉で、一時的な停滞状態のこと。
何かを習得する際に進歩が一時的に止まって、横ばいの状態になること。停滞期。
ダイエットにおいては、人体が体の状態を一定に保とうとする働きによって代謝が落ち、体重が落ちにくくなる時期、筋トレでは、様々な要因で筋肉が付きにくくなる時期を指す。
ここでは、筋トレにおけるプラトーを、(筋肉の成長もありますが)
重量の伸びやレップス数の増加が1か月単位で見られなくなった状態と定義します。
プラトー脱出の方法
1、分割法を取り入れる
初心者の内、始めは1日で全身を鍛える方法を取りいれていると思いますが、トレーニング開始から4週間以上経過し筋肉痛が起りにくい状態になってきたら、分割法を取り入れていきましょう。
まずは、上半身と下半身を分ける2分割から始めるのが基本となりますがその後は下記の通り3分割・・・
1、胸・肩
2、背中・腕、
3、脚
肩、背中、脚、胸、腕と分ける5分割などトレーニングの頻度によって取り入れていくと良いでしょう。
最低でも1週間に1回はどの部位もトレーニングを行えるようスケジュールを組んでいくようにメニューを組みます
分割法は狙った部位をオールアウトさせることが出来ます。
また、しっかり筋肉の休養期間を設けられるメリットがあります。
今、現在5分割などすでに取り入れていてプラトーに陥っている場合には、苦手部位の日を増やしてみたり、逆に間隔を少し開けてみたり色々試してみるのもおすすめです。
2、100レップス法
プラトーに陥る原因の一つに狙った筋肉を意識出来ていないということが考えられます。筋トレは筋肉への意識が出来ているかどうかが大切になりますが、まだ多くの筋肉がついていない初級者の方は筋肉を意識する事が難しい部位があると思います
そんな時、試してもらいたい方法が100レップス法になります
特定の種目に限り、1日のトレーニングの最終種目に取り入れることで、特定の筋肉に強烈なバーン(焼けるような痛み)とパンプ感を得る事ができ次第に筋肉の意識も出来る様になることでしょう。
部位毎の100レップス法に向いている種目は以下の通りですので試してみてはいかがでしょうか。
脚ーレッグプレス、肩ーサイドレイズ、胸ープッシュアップ、フライマシン
背中ーケーブルローイング、腕ーバーベルカール、ケーブルプッシュダウン
など、あくまで一例ですが、基本は単関節種目で安全に行える種目になります。
レップスのスピードも極端にスローなどにせず、テンポよく行える頻度で20RM位の重量設定で5セットをインターバル無しで行うようにしますが、動作を中断する回数を少しづつ減らせるように頑張っていきましょう。
(参照:アイアンマン2016年 12月号 p43〜)
※追記
松本人志さんも先日テレビで同じ様に100レップス入れていましたが、その時はチェストプレスとラットプルダウンをショートレンジ(狭い可動域)で追い込んでいました。
3、重量の設定を無理やり上げて耐性を高める
Jonathan Neese bench press / ljgoyke
例えば、今現在ベンチプレスを80Kgで8回3セットを必死にフル可動域で行っている場合には、1レップも出来ないような100kgとか無理そうな重量をセットしてチャレンジしてみましょう
セットアップした瞬間、動作にまったく入れそうもないのか、5cm位なら動かせるのか試してみる事で、いずれ80kgという壁が軽く感じる様になり改善させる事が出来る様になります。
セットアップしか出来なかった重量が5cm、10cmと反復できるようになりいずれ100kgをフル可動でこなせる日も近くなります
(私はこれで重量を少しづつ伸ばしています)
ただ、自分の扱えない重量にチャレンジしていくわけですから、セーフティーバーなどしっかりと安全対策を行い無理の無い様に十分気を付けて行うようにしてください。
4、セット法に工夫を
例えば胸のトレーニングの日であれば、
ベンチプレスをピラミッドセット法で、
ダンベルフライとプレスをコンパウンドセット法
チェストプレスをドロップセット法
など
数多くあるセット法を種目別に組み合わせ筋肉へより強い刺激を与えていきましょう。
ハードなトレーニングになりますが、質の高いメニューになりますので基本のセット法で行っている方には高い効果が得られることでしょう。
補足ですが
ピラミッド法とは重量を1セット毎に増やしていきMAX重量を行ってから、次はインターバルを少なくして重量を落としレップ数を増やしていく方法。
コンパウンド法とは同じ部位への種目を2種類連続(インターバルなし)で行うセット法
ドロップセット法とは、MAX重量のセットから重量を落としレップ数で追い込んでいく方法で最後はエア(0kg)でもきつくなる場合もあります。
他にもジャイアントセット、スーパーセット法、GVTセット法、21レップ法、5×5法、POF法、パーシャルレップ法、フォレストレップ法、テンション継続法、スタッガードシステム法、予備疲労法など数多くのセット法があります。
各トレーニングの正しいスタートポジションからフォーム、呼吸法、可動域、ボトムポジションをしっかり理解しマスターしてからチャレンジするようにしましょう。
5、ピリオダイゼーションを取りいれる
ピリオダイゼーションとは期間ごとに分けて目的に応じトレーニングメニューを計画するという方法ですが、大きくは1年単位、3か月単位、8週、4週と期間を設定しトレーニングメニューを計画します。
筋トレのみで考えた場合、
筋持久力の向上、筋力UP、筋量増加、休憩期の4つで分けていくのが一般的です
例えば、週3回のトレーニングであれば、
第1週目の1回目は胸と肩を高重量で、2回目は脚を低重量高レップス、3回目は背中と腕を高重量とし休息日を設け
翌2週目の1回目は胸と肩を低重量高レップス、2回目は脚を高重量・・・と1週ごとに高レップスの日、高重量の日と交互に入れていき休息日を上手く取り入れていく方法になります。
期間を設定しトレーニングに変化をつけることでプラトーに陥る事を防げることでしょう。
まとめ
ボディービルの第一人者であるアーノルドシュワルツネッガーも日々プラトーとの闘いだと述べられています。自身がプラトーを打破するために様々なセット法やトレーニング法が編み出され惜しみなく我々に教えてくれています。
筋トレは、楽しい反面辛く苦しいものです、特に結果が表れない時こそ全てが無駄に思えてしまう事もありますが、逆にその壁を乗り越えることで成長も感じられ面白さを覚え深みにはまっていく様になります。
完全なプラトーに陥る前にここにまとめた事を日々のトレーニングに取り入れ身体に飽きがこないよう試してみてはいかがでしょうか。
また、トレーニングの工夫ばかりでなく、食事内容や睡眠を含めた休息もプラトーを脱出させるためには大切な要素となりますので自分自身の生活習慣を見直してみましょう
それでは、また。頑張っていきましょう。