筋トレ効果が3倍に「筋力トレーニング・メソッド」書評
石井直方教授 著「筋力トレーニング・メソッド」
基本に立ち返る為、購入しました。
筋トレの本って数多くの本が毎年出ていますが、あまりどれも変わり映えしないのが実情です。
都内の大型書店で数時間かけて数十冊立ち読みし、厳選いたしました。
本書の特徴
5つのコツで効率よく筋肉がつく
筋肉の透過イラストで、どこの筋肉を鍛えているかひと目でわかる51種目のトレーニングで全身くまなく鍛えられる
目的別プログラムで、自分にぴったりのトレーニングがみつかる
筋肉を大きくするカラダのしくみを、イラストを用いて分かりやすく紹介しています。
これらを知ることで、筋トレのテンポやタイミングや負荷のかけ方など、筋トレに対する戦略を身につけられます。
マシーンを使ったものから、自宅でも出来る自重トレーニングを含め、全51種類の種目を図解で5つのコツを交え紹介されています。
5つのコツでカラダが変わる! 筋力トレーニング・メソッド (カラダをつくる本シリーズ)
- 作者: 石井直方,岡田隆
- 出版社/メーカー: 高橋書店
- 発売日: 2011/04/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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筋トレ効果が3倍になる5つのコツとは
1、筋肉の特性
「筋肉の特性」とは、そのトレーニングで使う筋肉はどこにあるのか、どのような動きをするのかの2つです。
筋トレの効果は、使う筋肉の意識をすることで格段に高まります。
本書では写真に筋肉の透過イラストが重ねてあるので、収縮とストレッチの動作がとても分かりやすくなっています。
例えば「チンニング」メインは広背筋、その上部に位置する大円筋や僧帽筋下部ですが、、、どうでしょうか?腕や肩の力で上体を上げようと必死ではありませんか?
もちろん、上半身全体に効果的な種目ですので間違いではありませんが、メインは広背筋などの背中の収縮とストレッチが意識出来ているかどうか?が基本となります。
2、コアコントロール
各部位の軸となる部分を図示していますので、ぶれてはいけない軸や可動させなくてはならないコア(体幹)が分かりやすいです。
例えば腹筋(クランチ)ではコアを大きく動かさなければ効果が低下しますといった事が各メニュー毎に図示されています。
3、トルクコントロ-ル
トルクコントロールとは負荷(作用点)と支点からの距離を調整し効率的に筋肉をつけれるように、可動域の中で効く箇所とターゲットとする筋肉への負荷が逃げてしまう角度や位置が図示されています。
4、ムーブメントディレクション
トレーニング動作の方向をいいます。ただ闇雲に持上げればいいという事ではなく、正しい位置を目標にし、筋肉トレの効果をあげていきましょうという事です。
筋肉のついている起始と停止位置を意識し、その距離を収縮により最短距離に近づけてあげることを意識することが重要です。
5、テンポコントロール
一定の速度でトレーニングを行いましょうといった内容です。
よく海外のボディービルダーの動画を見ますが、彼らは一定の呼吸とテンポで行っています。
一つひとつの動作が丁寧でしっかり筋肉に効かせているのが分かる通り、とても大切な要素だと思います。
上級者であれば、5つのコツは当たり前の事であり無意識のうちに実行されているのだと思います。
私自身はまだ、セット毎、筋肉への負荷や緊張範囲等、確認しながら行っている状況ですので、本書は大変参考になりました。
乳酸の増加
筋肉を強く使うと、血液中に乳酸が生じます。
その乳酸濃度で筋肉をどの程度使ったのかが判定できますが、5つのコツを意識した筋トレを行うと、通常の筋トレに比べ3.5倍近く乳酸が増加したデータがありますと本書で述べられています。
カラダを自在にデザインするために
やせるのではなく「デザインする」
筋肉のサイズを大きくし、理想の体形に応じてその比率を変える
”アウトワードデザイン” 脂肪の体積を減らす”インワードデザイン”
どこをシェイプアップさせるのかといった視点を持つことが理想のカラダへの近道と述べています。
ただやせたいとか、大きくしたいという事よりも、弱点となる部位を一つひとつ重点的に鍛えていく意志を強くしていく事が成功につながるのだと、改めて思いました。
当たり前の事ですけど、見失いがちですよね。
まとめ
テンポの大事さ、コア(体幹)への意識、筋肉への緊張時間の長さと正しい可動域、細かい動作の軌道確保など、すべてが整い初めて筋肉を効率よく成長させることが出来ると教えてくれます。
筋トレの成果が劇的に高められる事、間違いなしです。
筋トレを始めたばかりの初級者の方から、最近トレーニングの成果がいまいち感じられない中級者の方にもぜひ、読んでもらいたい一冊です。
ただ、何度も言いますが、「筋トレの成功は継続」です。
途中であきらめてしまった時点で失敗です。
ケガをしないように気長に筋トレに励んでいきましょう。
それではまた。
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